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『英文標準問題精講』を極めよう! 初期10日間 解説 #10

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The vices of others we keep before our eyes, our own behind our back; it happens therefore that a man does not pardon another’s faults who has more of his own.

構造分析

①The vices of others / we keep / before our eyes, / our own / behind our back; ②it happens / (therefore) / that a man does not pardon / another’s faults / who has more of his own.

解説

①The vices of others / we keep / before our eyes, / our own / behind our back

この文は、明確に文型を特定することができず、一見すると、the vices of othersの名詞句のみであるように見えてしまいます。セミコロンがある文では、その前後は必ず節であると想定して、文の構造を読み取っていきましょう。

この文を声に出して読んでみると、othersとour own の対比、そして、beforeとbehindの対比が見えてきます。まずは、スラッシュ( / )で、句のまとまりごとに区切ってみることで、見つけやすくしてみるのも一つの方法です。単語のイメージが適切にできていれば、すぐに気づくかもしれません。

このヒントを元に、省略されている箇所や、倒置が起こっている箇所などを、修正した平文は、次のようになります。

We keep the vices of others before our eyes, and we keep the vices of our own behind our back

等位接続詞のandを付け加えて、複文(complex sentence)にすることで、より対比が明確になりました。ここまで文の構造が整理できれば、ほぼ一意的に直訳していくことができるでしょう。

文の構造が複雑で、一目でその構造が見えないようなときには、感覚に頼って訳してしまうことが多いですし、各単語の意味さえわかっていれば、それで解決してしまうことも多くあります。しかし、そのような場合でも、構造分析や文法を考えていくことで、より正確に意味を把握できるようになっていくでしょう。

 

②it happens / (therefore) / that a man does not pardon / another’s faults / who has more of his own.

まずは、接続副詞であるthereforeを取り除いて考えていきます。

この文は、一見すると通常の文章に見えますが、関係代名詞whoの先行詞が、another’s faultsと「人」にはなっていないことが不自然です。

先行詞が「人」となるのであれば、当然、この文章中で先行詞になれる単語は、a manしかありません。これを踏まえて書き換えると、次のようになります。

it happens that [a man who has more of his own faults] does not pardon [another’s faults].

こう書き換えることで、that節内の文型が第3文型(SVO)であり、主語(S)と目的語(O)が、より明確になります。

また、it happens that ~の構文では、itが形式主語、that節が名詞節になります。これも、元の形に戻すと、次のようになります。

[That a man who has more of his own faults does not pardon another’s faults] happens.

名詞節のthat節は、「~ということ」と訳すのが通常なので、この文は、「~ということが、起こる。」という第1文型(SV)になります。

前回の記事でも書きましたが、英語では主語を短くする傾向があるので、この類の文章はほとんどの場合、形式主語のitを用いて、it happens that ~という形をとるのが一般的です。

 

以上の内容を踏まえ、もう一度、本文と、修正を加えた文を比較してみましょう。

 

本文

The vices of others we keep before our eyes, our own behind our back; it happens therefore that a man does not pardon another’s faults who has more of his own.

修正を加えた文

We keep the vices of others before our eyes, and we keep the vices of our own behind our back; therefore, that a man who has more of his own does not pardon another’s faults happens.

 

修正を加えた文の方が、冗長でリズムが悪いですが、意味は完全に把握しやすくなっていると思います。「直訳」は、日本語に置き換えることを目的としています。何となくの「意訳」ではなく、内容をしっかりと捉えるためには、構造の理解は不可欠です。

 

直訳

私たちは、私たちの目の前に他人の悪いところをとどめておく。そして、私たちは私たちの後ろに、私たち自身の悪い部分をとどめておく。それゆえ、彼自身のもの(悪いところ)を持っている人間は、別の失敗を許さないということ、が起こる。

 

意訳

私たちは、他人の悪いところは目に映るが、自分たちの悪いところは、見て見ぬふりをする。つまり、それゆえに、悪い部分を多く持つ人でも、他人の過失を容赦しないことが起こりえる。

 

今回の文は、たった1文ですが、構造が非常に複雑でした。そして、今回は長くなるので、セミコロン( ; )と接続副詞thereforeの解説は、次回にまわしたいと思います。次回は番外編として、これまでの1~10までの英文解釈の中で出てきた重要な文法事項をまとめ、解説していきます。

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