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『英文標準問題精講』を極めよう! 初期10日間 解説 #15

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Whenever a person who already has enough to live on proposes to engage in some everyday kind of job, such as schoolteaching or typing, he or she is told that such conduct takes the bread out of other people’s mouths, and is therefore wicked. If this argument were valid, it would only be necessary for us all to be idle in order that we should all have our mouths full of bread. What people who say such things forget is that what a man earns he usually spends, and in spending he gives employment.

構造分析

①(Whenever [a person (who (already) has (enough) to live (on))] proposes [to engage (in some everyday kind of job, such as schoolteaching or typing)]), he or she is [told [that such conduct takes the bread out of other people’s mouths]], and is (therefore) [wicked]. ②(If this argument were valid), it would (only) be necessary / (for us (all)) / [to be idle] (in order that we should (all) have [our mouths] [full of bread]). ③[What [people (who say such things)] forget] is [that [what a man earns] he (usually) spends], and (in spending) he gives employment.

解説

①(Whenever [a person (who (already) has (enough) to live (on))] proposes [to engage (in some everyday kind of job, such as schoolteaching or typing)]), he or she is [told [that such conduct takes the bread out of other people’s mouths]], and is (therefore) [wicked].

副詞節+主節の複文(Complex Sentence)です。主節の主語は、he or sheで、等位接続詞andでbe動詞が並列されています。副詞節が長く、構造分析がしづらいですが、まずは、大きく、副詞節と主節を見分けてみましょう。副詞節は第3文型(SVO)、主節は第2文型(SVC)になっています。

副詞節の述語動詞はproposeです。三単現のsがついていることに注目しましょう。proposeは、他動詞で、to不定詞(名詞的用法、名詞句)を目的語に取る場合があります。これは、提案する内容が「行動(動作)自体」を表さなければならないためです。この場合、to engageの代わりに、動名詞engagingをとることはありません。動名詞は、「物事」(動作を名詞化したもの)を表す表現なので、propose(提案)する対象にならないからです。

このように、to不定詞と動名詞の使い分けは、一般的に「未来」か「過去・現在」かで使い分けると習うことが多いですが、「行動(動作)自体」か「物事」を表すかといった意味による使い分けが、その根底にあります。『英英辞典』で動詞の単語を調べてみると、必ず、「to 〜」という書き方で説明がされているのはそのためです。

ex) 「propose」を『英英辞典』で調べたときの説明(Wiktionary英語版|Weblioより)

(transitive) To suggest a plan, course of action, etc.
I propose going to see a film.‎
to propose an alliance; to propose a question for discussion‎
(intransitive, sometimes followed by to) To ask for a person’s hand in marriage.
He proposed to her last night and she accepted him.‎
(transitive) To intend.
He proposes to set up his own business.‎
1859, John Gorham Palfrey, History of New England, Preface (Google preview):
I propose to relate, in several volumes, the history of the people of New England.
2013 August 16, John Vidal, “Dams endanger ecology of Himalayas”, in The Guardian Weekly, volume 189, number 10, page 8:
Many of the proposed dams would be among the tallest in the world.

live onは、「生き続ける ⇛ 生計を立てる」という意味になります。このonという言葉には、「続ける」という意味があります。これは、「線の上にある」という意味から派生しています。「メインとなっている出来事の線の上に乗っている」というニュアンスです。go on, keep on, on and on, などは、会話でもよく使われる表現です。「I’m on!」「I’m on it.」などは、「今、それをやってるよ!」とか、「その提案に乗った!」という口語表現です。逆に、「I’m off today.」といえば、「強は仕事がない。(「仕事というライン上にはいない」)」という意味になります。スイッチのOn/Offも、導線をつなげてるか、切り離しているか、の違いです。

everyday kind of jobは、これでワンフレーズです。「毎日しなければいけない類の仕事」の意味になります。

 

②(If this argument were valid), it would (only) be necessary / (for us (all)) / [to be idle] (in order that we should (all) have [our mouths] [full of bread]).

この文も、if節+主節の複文(Complex Sentence)、仮定法過去です。主節は、所謂it構文の形になっています。to不定詞句が意味上の主語です。主節の部分だけを元の形に直すと次のようになります。

⇛ To be idle in order that we should all have our mouths full of bread would only be necessary for us all.

valid/invalidは、「正当 / 不当」を表す言葉で、会員サイトにログインするときに入力するIDとPWを間違えた場合などに、「Invalid. Please make sure your correct ID and password.」などのように表示されたりすることでお馴染みの表現です。

idleは、車の「アイドリングストップ」のidleです。AKBなどのアイドルは、idolというスペルなので、注意しましょう。

in order that節内の動詞には、助動詞shouldが置かれることがあります。この他にも、mayなどが用いられる場合もあります。慣用表現なのですが、shouldは助動詞shallの婉曲表現で、「そうすべきことではあるが、まだ現実には起きていない」ことを表わす言葉です。shallは、「(willよりも)強い意志」を表す言葉なので、order(順序、秩序)という言葉のニュアンスとあわせれば、なぜ慣用的にshouldやmayが使われるかがイメージできると思います。このthat節も「同格のthat」なので、that節内は、完全文(Complete Sentence)になります。

そして、このthat節の内容が、この英文で最も印象的な表現になっていて、解釈が難しいポイントかもしれません。この表現は、隠喩(metaphor)です。わざと、文字通りに直訳し、「口の中をパンで満たす」ということの意味を考えていきましょう。

③[What [people (who say such things)] forget] is [that [what a man earns] he (usually) spends, and (in spending) he gives employment].

動詞が複数あるので、どれが主節の動詞(述語動詞)になるのかをしっかりと見分けましょう。what = the thing(s) which(先行詞を含んだ関係代名詞)。

spendは、自動詞でも他動詞でも使われるので、この動詞だけでは文型を確定させることができません。この文章で唯一違和感がある箇所は、that whatの部分で、ここをそのままthat the thing(s) whichと解釈してしまうと、クドい表現になり不自然です。earnsとheの間に、関係代名詞thatが省略されている可能性もありますが、その場合は、先行詞がwhat a man earnsになり、that whatの問題は解決しません。

この問題を解くカギは、that節です。第2文型(SVC)の補語(C)として、that節(名詞節)がくるのだと判断すれば、that節は、完全文(Complete Sentence)にならなければなりません。そうすると、that節内の主語(S)と動詞(V)は、he spendsしかありえないので、ここでは、what a man earnsという名詞句が倒置されていると判断するのが正解です。that節ないを元の語順に戻して書き直すと次のようになります。

⇛ What people who say such things forget is that he usually spends what a man earns.

what a man earnsが他動詞spendの目的語(O)となり、that節内は第3文型(SVO)であることがわかります。ここまで整理できれば、直訳がしやすくなるでしょう。

そして、等位接続詞のandは、that節の並列であることにも注意しましょう。

 

直訳

もうすでに生計を立てるために充分である人が、学校の先生やタイピングのように何か毎日の仕事に従事しようとするときはいつでも、彼/彼女は、このような行為は他人の口からパンを奪うようなものだと言われているがゆえに、(道徳的に)不正である。もしこの議論が正当ならば、私たち全員にとって、私たち全員がパンで口を満たすべきであったということのために、ただ怠慢である必要があっただけであるだろう。このようなことをいう人々が忘れていることは、人は彼が普段費やしているものを得ているということであり、そして、消費の中で、彼が雇用を与えているということである。

 

意訳

もう充分に生計を建てられているひとが、学校の先生やタイピングのような毎日同じことを繰り返すような仕事に従事しようとするときはいつでも、その人は、このような行為が他人の口からパンを奪うようなもので、それゆえに、善い行いではないといわれる。もしもこの議論が正しいのであれば、私たちはみな、全員の生活を成り立たせるために、怠慢である必要があるだけである。このようなことをいう人が忘れていることは、人々は、だれかが普段消費しているものを得ていて、その消費の中で雇用を与えているのだということである。

 

倒置のルールには、いくつかあるのですが、今回のように、ただ語調を揃えるためだけに倒置される場合もよくあります。特に、倒置は、その部分を強調したいという目的で使われる修辞法なので、意味を把握するのに重要な部分で行われることが多く、長文問題などでも、下線部の日本語訳をする問題として出題される可能性が高いです。そのときには、感覚で訳すのではなく、今回解説したように、元の語順に書き換えてから訳していったほうが、意味が明確になり、解答に自信が持てるようになっていくでしょう。

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