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『学び方を学べ』 第8回 思い込み、先入観、固定観念をなくす

『学び方を学べ』 第8回のテーマは、思い込み、先入観、固定観念をなくす、です。

多くの方が抱えている学習に関する問題のほとんどは、「思い込み」「固定観念」「先入観」を無くすことで解決します。

心理学の用語に「認知バイアス」というものがあります。人が物事の情報を受け取り、考え、判断する過程の中で、情報が正しく伝わらず、偏った思考や判断をしてしまう作用のことで、論理的思考が必要な状況では、この「認知バイアス」が正しい判断を阻害してしまいます。認知バイアスには、 大きくは、統計的な誤り、記憶の誤り、判断の誤りなどがあります。ステレオタイプ(固定観念)や先入観などもその例です。

認知バイアスが生じる原因には様々なものがあるので、ここでは詳しく触れませんが、論理的に物事を考えようとすれば、この認知バイアスに惑わされずに、正確に物事を捉え、理解し、考えることが必要になってきます。先入観を排除することだけでも簡単なことではありません。

例えば、試験問題を解いている最中の脳内では、よく次のような状態が起こっています。

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『学び方を学べ』 第7回 経験はあてにならない

『学び方を学べ』 第7回のテーマは、経験はあてにならない、です。

「詰め込み教育」では、「習うより慣れろ」といった「経験」が重要視されてきました。確かに、多くの経験を積んでいくことは、人の成長にとっては必要不可欠なものですが、学習や問題解決において「経験」は、足かせになることもままあります。なぜならば、同じようなことがもう一度起こることは、現実的ではないからです。

試験や入試では、「傾向と対策」がとられ、同じような問題が出題されることが前提で、多くの受験生が過去問や対策問題を解いてきましたが、近年では、塾業界などで、センター試験では絶対に出題されないと言われていた「源氏物語」が出題されたり、新傾向の問題や、数独、「赤い風船」の絵についての小論文など、生徒が今までに解いた経験のないような問題が出題されてきています。そして、「傾向と対策を」真面目にやってきた生徒ほど、そういった現実に臨機応変に対処する力が養われず、大きなチャンスを逃してしまうこともあるのです。

一度落ち着いて考えてみれば、「こうしておけば大丈夫」などといった方法論は存在しないことは明らかです。

学業を終え、社会に出てからは、さらに未体験の出来事が増えていきます。これから体験するであろう出来事は、今まで経験してきたものと同じことの方が少ないでしょう。

経験から学べることは、その特定の体験についての対処法ではなく、その経験を通してしか実感できなかった感覚や、改善点です。

日々変わっていくニーズや急な変化に対してできることは、「考える」こと以外にはありません。

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『学び方を学べ』 第6回 言葉を自分のものにする

『学び方を学べ』 第6回のテーマは、言葉を自分のものにする、です。

学習の質を左右する大きな要素の一つに、「語彙力」があります。大きくは「国語力」ともいえますが、英語や数学など他の教科の学習成果が出ないときには、「国語力」を見直すことで解決する場合があります。各教科にはそれぞれ用語があり、説明するときもその用語を共通認識として用いますが、言葉の定義やイメージが曖昧なまま学習を進めていっても、言葉が入ってこないことがしばしば起こります。

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『学び方を学べ』 第5回 ノートをとる必要はそもそもない

『学び方を学べ』 第5回のテーマは、ノートをとる必要はそもそもない、です。

小学校の頃から、ノートは綺麗な字で、色を使い分け、板書をしっかり写しましょう、と何のためにそれをするかという意味もわからないまま教えられてきた人は少なくありません。また最近では、「東大生のノート術」や「頭が良い人は、方眼ノートを使う」など、様々なノートの書き方を解説している本や講座があります。しかし、実際には「ノートのとりかた」で、成績は変化しません。

ノートを区切って書くことを決めたり、 3色で色分けしたり、 板書を綺麗な字で丁寧に写しても、「ノートをとる目的」が明確でなければ、ただ書き写した文字が綺麗に整理され、カラフルになるだけに過ぎません。

「ノートをとる目的」は、次の3つです。

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『学び方を学べ』 第4回 学校の勉強に意味はあるのか

『学び方を学べ』 第4回のテーマは、学校の勉強に意味はあるのか、です。

日本では多くの人が小学校から大学までの計13年間の学校教育を受けています。社会人の方々の中で、学校教育で学習した科目の内容を事細かに覚えている人は、どれくらいいるでしょうか。勉強が苦手だった人も得意だった人も、社会に出てしまえば、仕事ができるかできないか、という基準で判断されることが多くなってきています。学歴が偏重される社会もありますし、実力主義の環境もあります。どのような環境に身を置いたとしても、せっかく計13年間もの時間を費やしたのであれば、学習の面においても、後々まで残る何かを身につけたいところです。

しかし、よく耳にすることは、日本人の英語力の低さや、議論や競争を避けること、スピーチやプレゼンテーションが下手であったり、言われたことしかできない(応用がきかない)、などということで、”学校では実生活では使えない知識ばかりを学んでいる” といった印象を受けます。ですが、これは、正しくありません。学校で学習する内容のものでも、必要な知識は充分に習得可能ですし、「学び方」や知識のアウトプットの仕方を変えれば、実際の場面でも応用することはできます。では、具体的にどのように「学び方」を変えていけば良いのでしょうか。

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『学び方を学べ』 第3回 「なぜ?」と問い続ける

『学び方を学べ』 第3回のテーマは、「なぜ?」と問い続ける、です。

学習は、疑問をもつところからスタートします。日本の学校教育や詰め込み教育では、より効率性や結果だけが求められるあまり、疑問を持つ暇があれば、とりあえず ”そういうもの” だと受け入れておけば良い、といった学習が優先されてきました。大人でも、子どもに「なんでそうなるの?」ときかれても、「そういうもんなんだよ」という説明しかしないこともよくあるのではないでしょうか。日常の生活の中で、常に「なぜか?」ということにこだわって生きていたら、確かに疲れてしまうかもしれません。世の中は理屈だけで動いているわけでもありません。しかし、学校で学ぶ内容や受験に必要な知識などを深く理解するためには、「なぜ?」と疑問をもつことが、物事の理解を深める唯一の行為です。

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『学び方を学べ』 第2回 目的意識をもつ

『学び方を学べ』 第2回のテーマは、「目的意識をもつ」です。

多くの学生は、将来の夢や目標などを持たないまま、学習環境におかれ、日々勉強に追われています。「将来の夢を持て!」「まずは目標をみつけよう!」などと言われても…というのが現実ではないでしょうか。

普段の生活では、それほど、「意味」を考えながら行動しているわけではありません。学校のテストの結果は大事だと思っていても、どれほど大事なのかという実感を持ちながら取り組めているでしょうか。一方では、日々与えられる課題とその結果に一喜一憂してしまったり、その不明瞭な結果によって、理系/文系の選択を決定してしまったりと、意外にも、あまり重要ではない結果が重く受け止められてしまっていることもあります。

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『学び方を学べ 』 第1回 思考を抽象化する

『学び方を学べ』 、第1回のテーマは、「思考を抽象化する」です。

物事を「抽象化する」ということは、物事がもつ役割や特徴をより大きい範囲で捉えることをいいます。「抽象化」の反対が「具体化」になります。

物事を説明するときには具体的に例などを挙げながら説明することが多く、抽象的な説明は漠然としていて、”よくわからない” という印象をうけることが多いかもしれません。しかし、物事の全体像を捉え理解するには、具体的な例示だけでは不十分で、必ず「抽象化」の作業が必要になります。

「包含関係」や、「内包と外延の関係性」などは、高校生が身につけておくべき、ものの見方の一つです。「客観的に見る」や、「俯瞰する」なども、「抽象化」に似たような表現です。「抽象化」とは、”より大きな枠組でそのものを捉える” というイメージで考えてみてください。Googleマップで、地図を縮小していく作業に似ています。新宿駅から23区、東京、関東、日本、アジア、地球、太陽系、と、より大きな範囲でみていくことで、自分の立ち位置がより明確になっていきます。

学習においては、「抽象化」することによってしか学べないものも多くあり、「抽象化」して初めて、気づくことや実感として理解することができるようになります。

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「学び方」を学べ(全10回)

多くの学校では、具体的な一つの問題の解き方や、パターン化された ”やり方” は教えてくれても、もっと抽象的な「学び方」を教えてくれるところはほとんどありません。たとえ素晴らしい先生や、教え方が分かりやすい先生に出会ったところで、その指導を受ける学ぶ側が常に同じ「学び方」しかできないのであれば、理解力はほとんど成長しないまま、学習内容だけがどんどん難しくなっていくでしょう。その学習の限界をつくっているのは、環境ではなく、先生の指導スキルでもなく、学ぶ生徒自身に他なりません。

 

有名な格言に、

“Give a man a fish and you feed him for a day; show him how to catch fish and you feed him for a lifetime”

というものがあります。

「魚を一匹やれば1日食いつなぐが、魚のとり方を教えてやれば一生食いはぐれることはない」

という意味の言葉です。

学習において、「魚を与える」ということは、その「数学の問題一つ一つの解法」や「個々の英単語や英文の意味」、「現代文の読解」などであり、「魚のとり方」というのはそれぞれ、「問題文から得た情報からどのように解法までのプロセスを立てていけばいいか」ということや、「文脈や語源から単語の意味を推測する方法や構造分析」、「背景知識やテーマに関する語彙力」などにあたります。

一つひとつの問題が解けると、気分が良く、何かが達成できている気持ちになりますが、問われ方が変わったり、あまり見たことのないタイプの問題が出題されたりすると、途端にどのように考えていき、どこから手をつけたらよいのかわからず混乱し、ただ時間だけが過ぎていくことも少なくありません。

少し前までは、試験で出題される問題の内容を理解していなくても、多くの情報を短時間で処理しする能力に長けている生徒であれば、点数は採ることができました。しかし、最近では出題傾向もかわりつつあり、より対応力や思考力が問われる問題が増加する傾向にあります。

そして、このような学習のインプットやアウトプットは、学生を終え、社会に出てからも、常に必要とされる能力です。

 

最近、巷では、語学やプログラミング、文章の指導など大人の習い事が増えていますが、なぜでしょうか。

そして、そういったスクールに通った結果、しっかりとそのスキルを身に付けている人はどのくらいいるのでしょうか。

多くの大人も同様に、当然のように詰め込み教育を受けてきた結果、自ら学ぶということができずにいる人が少なくありません。

 

では、「学び方」を変えるには、どうすればいいのか。

 

その方法を、これから全10回の記事で、お伝えしていきます。

 

第1回 思考を抽象化する

第2回 目的意識をもつ

第3回  「なぜ?」と問い続ける

第4回 学校の勉強に意味はあるのか

第5回  ノートはとる必要はそもそもない

第6回  言葉を自分のものにする

第7回  経験はあてにならない

第8回  思い込み、先入観、固定観念をなくす

第9回 結果から学び、結果にこだわらない

第10回 「学び」は一生続く

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