『学び方を学べ』 第7回のテーマは、経験はあてにならない、です。

「詰め込み教育」では、「習うより慣れろ」といった「経験」が重要視されてきました。確かに、多くの経験を積んでいくことは、人の成長にとっては必要不可欠なものですが、学習や問題解決において「経験」は、足かせになることもままあります。なぜならば、同じようなことがもう一度起こることは、現実的ではないからです。

試験や入試では、「傾向と対策」がとられ、同じような問題が出題されることが前提で、多くの受験生が過去問や対策問題を解いてきましたが、近年では、塾業界などで、センター試験では絶対に出題されないと言われていた「源氏物語」が出題されたり、新傾向の問題や、数独、「赤い風船」の絵についての小論文など、生徒が今までに解いた経験のないような問題が出題されてきています。そして、「傾向と対策を」真面目にやってきた生徒ほど、そういった現実に臨機応変に対処する力が養われず、大きなチャンスを逃してしまうこともあるのです。

一度落ち着いて考えてみれば、「こうしておけば大丈夫」などといった方法論は存在しないことは明らかです。

学業を終え、社会に出てからは、さらに未体験の出来事が増えていきます。これから体験するであろう出来事は、今まで経験してきたものと同じことの方が少ないでしょう。

経験から学べることは、その特定の体験についての対処法ではなく、その経験を通してしか実感できなかった感覚や、改善点です。

日々変わっていくニーズや急な変化に対してできることは、「考える」こと以外にはありません。

続きを読む